閑話休題~信ぴょう性と信頼性

今回はNLPや心理学から少しテーマを離れて、『信ぴょう性』と『信頼性』の共通点、違いについてみていきましょう。

NLPや心理学ではラポールといわれる信頼関係が重要視されます。セラピストとクライアントの間にラポールがなければコミュニケーションが成立せず、いかなる言葉も相手に伝わらない、もしくは伝わりにくいと考えます。

これは日常生活やビジネスでも変わりません。

信頼している人の言葉は理解し、納得することができます。例え自分と違う意見であっても尊重し、受け入れることが出来ます。しかし、信頼していない人の言葉であれば自分と違う意見であれば拒絶し、例え正しい意見であっても受け入れがたいと感じてしまいます。

こうしたことを表現する言葉に”信ぴょう性”という言葉があります。
信ぴょう性とは、『人の言葉などに対する、信用できる度合。信頼性。 』(weblio辞書|三省堂大辞林より)と解説されています。人の言葉に対する信頼性ということですね。

信ぴょう性は多分にその言葉(情報)を発した人の信頼性に依存するところが大きいと考えられます。例えば、大学の教授が発した意見とネットで匿名で発信された情報では信ぴょう性に大きな違いが出てきます。どちらの意見が正しいかという判断を言葉を発した人間の信頼性で判断するのが信ぴょう性といわれるものです。

少し話がずれてしまいましたが、信頼を構築することにより、言葉に信ぴょう性が生まれ、効果的なコミュニケーションが図れるのではないでしょうか。

閑話休題~信頼獲得の重要性

マーケティングではCS(顧客満足)ということが重要視されます。

「CS(Customer Satisfaction)」は、「お客様第一」、「顧客本位」、「消費者指向」、「クライアント・ファースト」等の言葉を用いて、昔から商売の基本とされてきました。しかし現在のように市場の拡大が見込めないこと、顧客の嗜好は激しく移り変わることから改めて、顧客の声を聞き、求めるものを的確に提供して、顧客満足が得られるようにしなければ安定的な事業が難しいと認識されています。

このようにCS活動が徐々に浸透している一方で、その取り組みが表層か的なものに止まり、形骸化しているケースも数多く見られます。CS(顧客満足)が単なる目標やキャンペーンでだけで終ったり、ホームページにお客様相談窓口を設けただけというケースも。

また、最近の企業の不祥事を見るにつけ、顧客の声を本当に聞いているのか疑わしい事例も少なくありません。ひどい場合には顧客からの信頼を失い、その多くが経営危機に陥っています。

そうした一方で徹底したCS活動を推進し、成功を収めている企業もあります。市場が縮小傾向にある中でも、アフターサービスを含めたトータルな顧客管理によって顧客の嗜好を確実に捉え、それに基づく差別化したサービスを提供し続けたことから、顧客の信頼を得て、顧客の囲い込み、リピーターの獲得に成功している事例もあります。

顧客に満足を与えて信頼をいかに得るかに、事業の成否がかかっていると言っても過言ではありません。